■ばるぼらの「教科書には載らないコンテンツの歴史教科書」: Flashアニメの歴史(第10回〜2002年のFlashアニメーション・その1)
2005年6月3日 更新
2002年に多くのユーザーの目をFlashに向かわせた作品としては「しぃのうた」(→ミラー)が挙げられるだろう。「しぃのうた」(3月30日)は2ちゃんねるの有名キャラクター「しぃ」を主人公に、淡い恋心を「Wind's Nocturne(風のノクターン)」に合わせて描いた秀作。「職人用新作発表のスレッド」の9で唐突に公開され、さりげない仕草を細やかに表現したアニメーション作品として好評を得た。作者は当初「名無しさん」名義だったが、のちに「こしあん堂」のたけはらみのる氏(当時NNSJ名義)によるものだと判明した。
たけはらみのる氏が「僕はうる星8つら見てFLASH作ろうと思ったんですよ」(→FLASH板流行通信インタビュー)と語っているところから、2ちゃんねる系Flashの系譜に位置付けることもできるが、独特のポップな絵柄と質の高い演出は、これはこれで独立したジャンルの1つとして扱いたくなる。年末開催の「第1回紅白FLASH合戦」で発表された「ひろみの絵日記」も、安定した面白さを持つ作品だった。
質の高い演出といえば「shockwave.com」で配信された青池良輔氏の「CATMAN」も忘れられない。2002年1月22日に第1話が公開されてまたたく間に人気を博したFlashアニメシリーズで、スカをBGMに、都会に生きる一匹狼ならぬ一匹猫を描いたクールな物語にプロのクオリティを体感した人は多いはず。また、2ちゃんねるのスレッド「CATMANってどうよ?」に青池良輔氏が“降臨”し、本人証明の代わりとして作成した「CATMAN裏」(2003年2月10日)は、意外すぎる組み合わせが爆笑モノだ。
「shockwave.com」にはほかにも、青池良輔氏がFlash製作を手がけた「Oh!スーパーミルクちゃん」(2002年10月15日)や、ハリウッドの異端映画監督ティム・バートンが手がけた「Stainboy(ステインボーイ)」(2001年5月15日)など、良質なアニメーション作品がいくつも公開されている。アニメ以外にも、大ヒットしたパズルゲーム「ZOO KEEPER」を初め、ゲームコンテンツが多数用意されている。気になった人はぜひ一度アクセスしてみてほしい。
ところで明日(6月4日)深夜24時放映のNHK BS「デジタル・スタジアム」はWEBアニメーション特集。「アニマトリックス」で有名なアニメーション監督、森本晃司氏がセレクトした作品がオンエアされる予定だ。本連載の読者には、つかはら氏の「ウシガエル」や、のすふぇらとぅ氏の「GO! GO! アイスキャンディ」が馴染み深いかも。今なぜ森本晃司氏がWEBアニメーションに注目するのかも気になるところ。NHK BSが見られる方はチェックしてみては?
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