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![]() Flashアニメの歴史(第11回〜2002年のFlashアニメーション・その2) 今回も2002年ごろに登場したFlashアニメを紹介していこう。「quino」を友人に薦められてFlashに興味を持ったという丸山薫氏の「MARU PRODUCTION」が、Flashを公開しはじめたのは2002年7月だ。「日々有魚」や「ゴーゴー混老頭」などの初期作品は、元々は同所の「FLASHジグソーパズル」や「FLASH神経衰弱」といったゲームのクリア後のおまけ映像として公開されたというが、本職がイラストレーターというだけあって、「このクオリティの絵がアニメになるのか」と思わず息を呑む良作が並んでいる。初見者はテンポのいい快作「二二九」(2003年4月)からチェックするといいだろう。近ごろApple Storeで行われた上映イベント「move on web.」で完全版が流れた「星宿海」の、星が生まれて空に還っていく流麗な映像は、Flashアニメーションの到達点の1つだ。ウェブでの公開が待ち遠しい。 大沢駿氏の「BEMOD」で、最初のFlash作品「変身少女(仮)」が公開されたのは2002年8月である。元々漫画を描いていたというだけあって絵のレベルが高く、またサイトの更新内容を見れば分かるがインディーズアニメーションの愛好家であり、自身の作る作品も一癖ある動画作品に仕上がっている。Flashに手を伸ばしたきっかけは、DoGAの「CGアニメコンテスト」で流れた「quino」がFlash製だと知って、だそうだ。映画的手法を取り入れた「突破人」(2003年1月)がまずはお薦め。 両者を見て推測するに、絵を描ける人が自分のイラストを動かしてみようとしたときの欲求をダイレクトに表現できるのが、Flashというツールの魅力の1つなのかと思う。 2ちゃんねる系Flashもいくつか紹介しよう。2002年の2ちゃんねる系Flashは、アニパロ系とPV系の2本の柱を軸にして、その周りをオリジナルのアニメ作品や、アスキーアートを使ったギャグ系、プロジェクトX風や支援Flashのような準PV系とでもいうべき特殊作品が囲んでいる、という印象がある。 アニパロ路線では、2001年12月21日にサイトを開設した「モナ倉」のSF作品である「ガイドライン」(2002年1月)や「OHUZIM」(4月)が、元ネタを知っていれば知っているほど楽しめる物語で、まさにパロディ的である愉快な作品だ。たけはらみのる氏の前ハンドル時代の人気作品「ゾ1ド」(2002年3月)は、たけはらみのる氏がFlashに触れるきっかけだったという「うる★8つら」のような8頭身モナー系の流れに位置する。ヨガ鳥氏の「戦えキッコーマソ」(2002年9月)は、醤油入れのキャラクター“キッコーマソ”が主人公の架空アニメオープニング風作品だが、その妙に熱い音楽も含めて海外サイトでも大ウケした話題作で、11月には英語字幕版も公開された。もしかすると海外で一番見られた日本のFlashアニメかもしれない(Kikkomasoで検索してみてほしい)。 PV系では、軟骨氏の「R2D」(2002年12月)などが有名だろうか。「R2D」は2002年末の第1回紅白FLASH合戦で公開された、2ちゃんねるのFlash・動画板の歴史をざっと振り返る文章と音楽で構成された短編である。軟骨氏はスキマ産業氏の「Tears」(ムネオハウスの回も参照)を見て、同じようにスタイリッシュなFlash作品を作ろうと考えたようで(→軟骨氏プロフィール)、PV系の正統な後継者ともいえる。なお“PV系”は、プロモーションという言葉のイメージと実際の内容がズレてきていることから、最近は“MG(MotionGraphics)”と呼ばれることが多い。
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