■ばるぼらの「教科書には載らないコンテンツの歴史教科書」: Flashアニメーション最近の状況(第8回)
2005年6月23日 更新
前回に引き続き5月発表の作品を見ていこう。5月27日から開催されたオンライン上映イベント「Perfect Promotion '05」は、「PV系」「MotionGraphics」と呼ばれる、抽象的な記号の動きをノリのいい楽曲に合わせて構築するスタイルのFlashを一堂に集めたものだ。個人的にはアップテンポの曲を使う必要はない気がするが、もともとPV系がダンスミュージックをプロモートするムービーの延長から生まれたスタイルであることから、ノリのよさが暗に求められるのだろうとは思う。
どれもレベルが高いのでエントリー順に見ていけば済む話ではあるが、どれか1つだけ選ぶとすれば、夏を演出した「夏詰」が、ほかとは毛色の違う作風だったことで印象に残った。各々のオブジェクトの動きより、カット割のスピードで魅せている点も珍しく感じる。飛び入り参加作品の「chaser」は、Flashアニメというよりは自主制作映画の雰囲気に近い。
イベント参加作品以外でも良作は多い。2003年に予告編が公開されて現在に至る、てのりざる氏「手乗Monkey」の長編Flashアニメ「森林の子」は、タイトルとは裏腹に砂漠を舞台にした、国籍の違う傭兵たちの物語。第6話が5月に公開され話題を呼んだ。森林の子というタイトルが意味するものが何なのかが気になるところ。「ふらぽ」の「no necessity」は、人の命を奪うことを割り切れない死神のお話。病気の少女との悲しいやり取りにグッときてしまう人は多いはず。
ほかにも、ほのぼのとした雰囲気が楽しい「クマーな一日 お腹がすいたよ」(Niceguy氏)や、のんびりとした不思議Flash「々゚(斜めギコ)」(えみら氏)、大事な演説の最中に噛んでしまった「教祖様」(たでも氏)、台詞だけで笑わせる「毒林檎サーカス団01」(キュリサン氏)などは、どれも前提知識がなくても十分に楽しめると思う。
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