■ばるぼらの「教科書には載らないコンテンツの歴史教科書」: Flashアニメーション最近の状況(第9回)
2005年6月24日 更新
2005年6月のFlashアニメーションを見ていこう(まだ6月は終わっていないけど)。
Maxell公式サイトのDVD情報ページ「Disc Professional Maxell」内にある「ギガシアター」では、「私のアーカイブ」をテーマに新作Flashアニメーションを発表する企画が現在進行中だ。2001年に「shockwave.com」で公開されて話題を呼んだロボットアニメ「Project PAPO」シリーズで有名なクリエイター集団「10GAUGE」の新作「雨と明日に」(6月1日)を第1弾として、どこかの国のタクシー運転手を描く「Wellwind Story」(2002年〜)の「Gray-arc」すず氏の新作、淡い初恋を浮かび上がらせる「蒼のフルーツ」(2004年)のNao Sato氏の新作、旅に出る猫の物語「ネコろん」(2003年)のRIM氏の新作が順に公開される予定となっており、期待大だ。
この月、一番謎な展開を見せたのがサイト「偽与野区役所」のFlashをパロディ化した一連の作品群だろう。「パロディ祭りまとめ」にも説明があるが、「将軍にはなれない僕だから」に始まり、「峠を走れない幼稚園児だから」「職人にはなれない僕らだから」「更新なんてできない僕らだから」「救世主にはなれない僕だから」「終わらない万歳歌を叫ぼう」と続々とパロディ作品が発表され、この勢いでパロディだけのオンライン上映イベントを開けないかと「パロディ・フラッシュ・フェスティバル(仮)検討委員会」が立ち上がったほど。パロディは風刺的なものが必ず混ざるため、「オリジナルの作者の心象を害さないか」など議論が沸き起こっているが、漫画・テレビ・ヒットポップスといったマス媒体のコンテンツのパロディが、ニッポンのFlashシーンを盛り上げた要因の1つだったことを思いだすと、個人的には興味深い動きだと思う。
せっかくなので最近のお気に入りを並べておくと、流星星野氏の久々の新作「Pride Of Wing」、わざと殴り書きしたような線が怖さを倍増させる「無題(ホラー)」、ありえないネタを組み合わせたショート作品「現世からの旅立ち」などなど。また、完全な新作ではないが、「こしあん祭り STEPbySTEP」で発表された「なつみADVENT」のリメイク版(「琴線臨時サイト」)、「フラハク」で上映された「今日も今日とてテープは回る」の完全版(「偽与野区役所」未乃タイキ氏)、「魔女の妹」(「MoRinono」森野あるじ氏)第1話のウェブコミック版の公開は、見逃した方にはありがたいだろうし、一度見た人にも新たな発見があるだろう。
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