ヲタパパとロリ娘のドタバタ親子生活「おたくの娘さん」
2006年12月19日 21:42
(しばた@OHPのオススメ漫画)
最近はネット上で連載されていた漫画が、紙の単行本にまとまって書店で販売されるというケースが増えてきた。「きょうの猫村さん」や、以前この連載でも紹介した「しあわせももりんご」などがそうだ。そして今回紹介する「おたくの娘さん」も、もともとは作者のWebページ上で公開されていた作品。それが好評だったこともあってか、最近では商業誌が目をつけ、現在は「月刊ドラゴンエイジ」での連載となっている。
お話のほうは、ズブズブのおたくでエロゲ・同人誌・フィギュアなどがだーい好きな主人公・守崎耕太の元に、ある日突然、とってもかわいいランドセル姿の女の子・叶が訪ねてくるところから始まる。叶ちゃんがいうには、彼女は耕太の娘であるとのこと。実は叶は、耕太が高校生のころ、ちょっといい雰囲気だった先輩女性・幸村望と一度だけしちゃったときに大当たりしてできてしまった娘だったらしいのだ。その後、望は耕太の前から忽然と姿を消したのだが、9年経ち、借金をたらふくこさえた望は、耕太に娘を託して夜逃げしてしまう。そんなこんなで、おたくなパパと、そんなヤバい世界についてはなんにも知らないピュアな娘さんとの共同生活が始まっていくのだった……。
■「おたくの娘さん」1巻~ すたひろ 角川書店
|
■耕太パパのお部屋には、娘に見られると恥ずかしいオタアイテムがてんこ盛り。9歳の女の子とけっこう趣味が合っちゃうあたりがいとおかし(第1巻37ページ)
|
といったところが大まかなあらすじ。まあそんなわけで突然始まった父娘の親子生活が描かれていくわけだが、これがドタバタしててなかなかに面白い。耕太の部屋はオタの巣だけあって、フィギュア、DVD、抱き枕などでいっぱい。とてもじゃないけど親類縁者には見せられないようなエロスなアイテムまでてんこ盛り。それを叶に発見され、親の威厳まったくナッシングでうろたえまくる耕太の様子が実におかしい。
また叶ちゃんもかわいい。おたくなパパや借金作った母とは対照的に、まっすぐ育った叶はけっこうシッカリ者。でも小さい娘さんらしく、親に甘えたりしたい気持ちもまだ残ってたりして、その健気な様子がとてもキュートなのだ。こんな娘さんとパパが、いろいろトラブルがありながらもだんだん打ち解けていく様子にはほのぼのさせられるものがある。あとけっこう美人さんなアパートの管理人さんとか、その他変わり者(主にオタク揃い)の隣人たちも見てて面白い。
そんなわけで「オタと一般人の親子生活」というものがテーマになっているのだが、基本的には肩肘張らず、気楽に笑ったりほのぼのしたりしつつ読める作品だ。すたひろBOXの「漫画」コーナーで、現在1~10話、14話が無料で読めるので、未読の人はまずそちらで試し読みしてみるといいだろう。そして気に入ったら単行本もぜひ。
■しばた@OHPのオススメ漫画の過去記事はこちら